第7回「ブルース進行にドリアンモードを当てる(その2)」

ここのところ寒いのか暑いのか良くわからない気候ですが、こういう時期は花粉が猛威を振るう季節ですね・・・。仕事にしろ勉強にしろ、非常に集中力が奪われる厄介な時期ですが、今月も鼻水くしゃみに負けず前回のつづきいってみましょう!

ここのところマニアックな内容になってきましたが苦笑、今回も例に漏れずちょっとした分析を進めていきますよ

 

前回は「ブルース進行にドリアンモードを当てる」というテーマの下に、ブルース進行でのⅠ7(A7)にドリアンモードのフレーズを入れる解釈を紹介致しました

 

ブルース進行はほかにもⅣ7(D7)、Ⅴ7(E7)が登場しますので、今回はⅣ7(D7)、Ⅴ7(E7)でそのままAドリアンモード1発を続けるとどういった解釈になるのかという分析をしていくことにしましょう!

 

まずは前回同様Ⅰ7(A7)でのAドリアンモードのインターバルの確認です

20140322

これは前回説明したとおりの構成音ですね。Root、2nd、M3rd、4th、5th、6th、7thです

ちらっと前回の復習をしてみてくださいませ

 

では次は本題1個目、Ⅳ7(D7)にAドリアンモードを当てた際のインターバルです

20140322_02

今度はAドリアンモードを弾いているつもりでも、後ろで鳴っているコードがD7に変わっているため、スケールのRootが5弦5fのDになっています

というわけで構成音もRoot、2nd、M3rd、4th、5th、6th、7thに変わり、結局のところAドリアンモードをⅣ7(D7)で弾くとDミクソリディアンモードを弾いていることになるわけです

 

ミクソリディアンモードは通常メジャーキーにおけるⅤ7に対応するモードですので、コードにばっちりフィットした響きが得られることになります

というわけで全く問題なく使えるわけですね

で次は今日の本題2個目Ⅴ7(E7)にAドリアンモードを当てた際のインターバルです

20140322_03

※この形はルートが7fにずれてしまう為、拡大ポジションで表記しました

そして今度もAドリアンモードを弾いているつもりでも、後ろで鳴っているコードはE7ですので、スケールのRootが5弦7fのEに変わります

というわけで構成音もRoot、2nd、b3rd、4th、5th、b6th、7thに変わり、AドリアンモードをⅤ7(E7)で弾くとEエオリアンモードを弾いていることになります。ここで「ちょっと待て!」となる方もいらっしゃるかもしれません

「なんでⅤ7(E7)にエオリアンモードがはまるんだよ!」 といいたくなる方もいるかもしれませんが、ここは一旦解釈を変えてみましょう

 

前回も書きましたが、今回のテーマであるドリアンモードも「ブルーノートスケール+2nd、6th」と解釈していますので、エオリアンモードも「ブルーノートスケール+2nd、b6th」といった解釈すればいいわけです

 

いわば構成音がRoot、9th(2nd)、#9th(b3rd)、11th(4th)、5th、b13th(b6th)、7thという「M3rdの抜けた5割位オルタードスケール」という感じでしょうか(笑)。オルタードスケールと解釈すれば7thコード上で全く問題なく使えますね(笑)

また今回も譜例を一つ載せておきますね

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Ⅴ7で#9th(b3rd)、b13rd(b6th)を多めに弾いてますが、全く不自然さは無いと思います

そしてこれは自分の現在の音楽理論に対する考えですが、「今存在する音楽理論というのは色々と誰かが後付け解釈した理論」と考え、理論の縛りから外れたほうが自由に事が考えられるようになるかと思います※結構自分は縛られてますが・・・苦笑

 

結局のところ自分の耳が気持ちよければ何をやっても良いわけですから。「無いものは自分で作れ!」という感じでしょうか(笑)

 

いろいろでかいことを言ってしまいましたが、やはり音楽は誰の命令も聞かず好き勝手自由にやるのが一番楽しいですよね(笑)。皆さんも是非色々な解釈を使っていただき、新しいアプローチを考えてみてください!

ではまた次回!